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2013年01月09日
小さな冒険
最近、クラッククライミングが楽しくて仕方がない。グレードは5.8とか5.9しか登っていないのだが、とても新鮮なのだ。
→ なぜ?
そこには緊張感がある。つまり、恐い。ということは、少なからず危険というわけだ。自分のカムのセッティングはうまく出来ているのか、ここで落ちたらカムがはずれないか、などと考えた瞬間に体が硬直して動かなくなる。
しかし、その緊張感があるからこそ、メンタルが鍛えられる。
→ 「安全」は果たしてベストか?
クライミングは人それぞれ楽しみ方があり、それをとやかく言うことはできない。
しかし、今の私に関しては、安全の代名詞である「トップロープで登る」ということにあまり魅力を感じなくなってしまった(まったくトップロープをやらないというわけではない。ケース・バイ・ケースだ)。
トップロープは安全だからこそ、大胆なムーブをトライできるし、フォールをすることに何のためらいもない。フィジカルは鍛えられる。しかし、メンタルはどうだろうか。それが一人の人間の成長と考えた場合、正常だろうか。
→ 「オンサイト・リード」は小さな冒険だ!
まだ自分が登っていないルートをトライする。それがクラック・ルートとなるとボルトが全くないわけで、自分でカムをセッティングしていかねばならない。そこにはルートの観察が必要となるし、どこでカムをセッティングし、その種類も予め考えておかねばならない。そして、最も重要なことはそれを登りきるという自信だと思う。
その自信は日々のクライミングの研究であるし、日々のトレーニングによって培われる。だからこそ、この「オンサイト・リード」という小さな冒険を試みることができる。そうでなければ無謀だ。冒険と無謀の境を見極めることは難しいが、それこそが個人のメンタルな問題なのだろう。
「冒険」という響きはすごく耳に心地よい。フィジカルだけ鍛えてメンタルを鍛えないというのは「仏作って魂入れず」に近いような気がする。そう思うのは私だけであろうか。