[撮影四方山話] 寛永寺
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
熊本、大分、応援します。
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<目次>
1.[撮影四方山話] 寛永寺
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 「平成27年度そつえんしきとおもいで」
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1.[撮影四方山話] 寛永寺
先日、上野の東京国立博物館へ行った帰りに、寛永寺に立ち寄って来ました。以前から、いつかは行かねばと思っていたところでしたので良い機会でした。
ところが、現在の寛永寺を見て、愕然としたのです。
「エッ、これだけ」
江戸城を建設する際、鬼門の方位に置かれた寛永寺がこんなに小さいはずはない!
鬼門の方位とは北東を指します。
陰陽道では、北と西が陰、東と南は陽とされ、北東と南西の方位はその境となるので不安定であり、そこから鬼が出入りするとされます。
そこで、北東の方位を鬼門、南西の方位を裏鬼門と呼び、都市を計画する際にはその忌避のために、その方位に神社仏閣を置きます。
過去の大都市建設の際、鬼門と裏鬼門の方位に置かれた神社仏閣は次の通りです。
鬼門 裏鬼門
平城京 東大寺 植槻八幡宮
平安京 延暦寺 石清水八幡宮
鎌倉 荏柄天神社 本覚寺
江戸城 寛永寺 増上寺
以上を見ても、鬼門、裏鬼門の方位に置かれる神社仏閣は小さいものではありません。
私は露ぞ今まで知らなかったのです。かつての寛永寺は上野公園のほぼ全域がその境内であったということを・・・。
つまり、幕末の上野戦争でほぼ全部が壊滅的に焼失してしまっているのです。長州藩の大村益次郎が指揮する薩長連合軍はアームストロング砲や四斤山砲を使って砲撃し、彰義隊を中心とする幕府軍をここでほぼ全滅させたのでした。
そして、その跡地に各種の文化施設が建設されたというわけです。
ツタンカーメンを始め海外の有名な遺跡の特別展が開催された東京国立博物館。
ピカソ、ダリを始め絵画の巨匠の特別展が開催された東京西洋美術館。
ミラノ・スカラ座、コヴェントガーデン、メトロポリタンオペラなどが公演された東京文化会館。
私が過去に足しげく通ったこれらすべてはかつての寛永寺の敷地の一角に過ぎなかったのです。
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名 「平成27年度そつえんしきとおもいで」
制作 東京都***保育園
作品時間 148分
長い歴史があり、時代に先駆けて新しい仕組みやカリキュラムを作り、そして、充実したスタッフがいるこの保育園だからこそ出来ることに違いありません。
保育園で行われるすべての行事をスタッフがビデオカメラで撮影しているのです。
春の入園式、遠足。夏のとうもろこし狩り。秋の運動会。そして、冬のクリスマス会と卒園式などなど。
それらの映像データは定期的に私のところへ送られてきます。
そして、最後の卒園式が終わったところで、それらをすべてまとめて1枚のDVDに仕上げます。
平成27年度の映像データは約7時間。仕上がったビデオ作品の時間は2時間28分。
もちろん、このDVDは卒園児のおひとりおひとりに保育園の想い出のプレゼントとして配られるのですが、もう一方でこのDVDはこの保育園としての貴重な映像保育記録でもあります。
私が編集を担当するようになってから4年が経ちました。これが今後20年、50年と続いていったとしたら、これはとんでもない貴重な記録になるに違いありません。日本を代表する、いや、世界を代表する映像保育記録となるはずです。
この歴史の長い保育園を支えて下さっているのは言うまでもなく、そこに園児を預けて下さっている保護者の皆さまです。皆さまの揺るぎなき信用こそがこの保育園の財産だと言えます。
卒園式で謝辞を述べられた保護者の代表の方の言葉からもそれはひしひしと伝わって来ます。
「・・・・・・・・・。卒園の日を迎え、初めて保育園にお預けした頃のことを懐かしく思います。
初めて、親元を離れて集団生活を送り始め、不安で泣いてばかりいた子供たち。
泣き止まぬ我が子を前に、後ろ髪を引かれる思いでも仕事に行かねばならず涙したこと。
初めての育児に戸惑い、仕事と家庭の両立に自信を無くしかけていたこと。
こんな親子の不安な気持ちを吹き飛ばしてくれたのはすぐに名前を覚えて下さり、子供の目線で話しかけて下さる園長先生を始め、先生方の明るい笑顔と心遣いでした。
・・・・・・・・・・。このような先生方のいらっしゃる***保育園は私にとってとても楽しく、居心地が良く、上の子から数えて14年間もお世話になりました。
・・・・・・・・・・・。様々な行事を通して、お友達との接し方、我慢をすること、そして、つまづいても自分で立ち上がる強ささえも教えていただきました。
・・・・・・・・・。
無事に生まれて来てくれてありがとうと思っていた子供達が今では「先生、ありがとう」と言えるまでに成長したことが何よりも嬉しく思います。
・・・・・・・・。」
そして、卒園式当日、主役である卒園児たちは胸を張って最後の曲を歌いました。
たくさんの毎日をここで過ごしてきたね。
苦しいことも悲しいこともきっと忘れない。
たくさんの友達とここで遊んできたね。
水遊びも雪だるまもずっと忘れない。
さよなら僕たちの保育園、僕たちの遊んだ庭。
この次遊びに来るときはランドセルの一年生。
・・・・・・・・・。