[撮影四方山話] 恩人
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
秋分の日に近いこの頃、明け方の東の地平線に獅子座が見え、その子午線上の南の空にオリオン座が見えます。
ここはエジプトのギザではないけれど・・・。
-----------------------------ーー
<目次>
1.[撮影四方山話] 恩人
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 「小記録(2016年)」
-----------------------------ーー
1.[撮影四方山話] 恩人
「元気か。娘が結婚することになってなあ。相手のご両親に挨拶に行くことになったのよ。それで、来週、そちらに行くから・・・。
その後、一日あるから泊めてくれーや。今回はA子も行くから・・・。」
「奥様のA子さんもいらっしゃるんですか。」
「そうなのよ。まだ、中華街に行ったことがないというから、連れて行ってくれーや。それに一日あるから、A子の行きたいところにも案内してくれーや。」
「はい、わかりました。ところで、中華街以外にA子さんの行きたいところはあるのでしょうか。」
「わからない、って。そっちに任せるわ。それじゃ、宜しく。」
これは大変。電話の相手は大学時代にお世話になった元旅行会社勤務のB男さんなのですが、B男さんお一人なら、そこら辺の焼き鳥屋でOKです。
しかし、A子さんがいらっしゃるとなれば、そうはいきません。
ところで、B男さんと深く知り合うきっかけになったのは約40年前の団体旅行・富士登山です。現在ならば、山岳ガイドが案内しなければいけないのでしょうけど、当時は旅行会社の添乗員が連れて行ったのです。
バス2台約80名。チーフ添乗員はB男さん、サブ添乗員はアルバイトの大学の先輩C男さんと私。なんと、この3人で連れて行ったのです。
いろんな事が起こって滅茶苦茶大変でしたけど、参加者の皆さんに大きな怪我もなく、無事に下山出来ましたから、結果オーライだったのでしょう。
それから、B男さんと親しくなって、B男さんの家に遊びに行くことが多くなりました。多いというのにも限度があるでしょうが、それが毎週毎週、週末になると出かけていったのです。
私はツナギにスリッパという汚い恰好の学生で、もちろん、お金はない。
それをA子さんは一度たりとも嫌な顔はしませんでした。いつも笑顔で迎え入れて下さり、
「今日は何を食べようかね~。」
と言っては美味しい料理を、もちろん、お酒も含めてお腹いっぱい食べさせて下さったのです。
時には疲れているときも、時には体調が良くない時もあったでしょうが、それでも笑顔が絶えることはありませんでした。
そのA子さんがいらっしゃるのですから・・・。
はて、どうしたものか、この8月の最も暑いときに、どこに行くかなあ。
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名 「小記録(2016年)」
制作 Original CV
作品時間 10分
朝8時半頃、JR新宿駅東口を出たのはいいのですが、いきなり道に迷いました。
前回、新宿に来たのはいつだったか。10年ほど前だったかなあ、なんて思いながら、捜しに捜して目的のホテルに着いた時には汗だくでした。
B男さん、A子さんはすでにスタンバイOK状態。でも、ちょっと待って。
ホテルのロビーに備えてあるソファに座って、午前中に行くところのいくつかのプランを紹介すると、A子さんの一言で決定。
「行ってみたかったのよ。」
本日はA子さんが主役なのです。新宿三丁目から丸の内線に乗って四ツ谷駅で下車。駅のコインロッカーに大きな荷物を預けて、いざ行かん。
行き先は迎賓館・赤坂離宮。
本来ならば事前予約をしなければいけないのですが、夏休み期間中の特別配慮で当日受付OK。内閣府も粋なことをやりますね。
前庭のゲートには人の列が出来ていましたが、バチカン美術館に入るときほど多くはありません。B男さんは学習院初等科の門を見ただけでご満悦。過去にいろいろな想いがあるのでしょう。
さすが、迎賓館です。採鸞の間、花鳥の間、朝日の間、羽衣の間。B男さんと私は豪華に装飾された部屋を見まわしながら、順路に従って先へ進んでいたのですが、A子さんはなかなかやって来ません。
どうしたのかな、と戻ってみると、説明員に詳しく聞いています。
「この食器はどこの製品?」
どうやら、見るところが違う!
四ツ谷駅に戻って、次に向かった先は新横浜駅。駅近くのレストランで昼食を済ませた後、駅からつながる行列の中に入って進んで行くと横浜アリーナに到着。親子連れの物凄い数です。
本日、ここで行われるのは、ディズニー・オン・アイス「アナと雪の女王」。
この暑い時には何と言ってもアイスダンスショーでしょう。
会場に入ると子供たちがアナやエルサの衣装に着替えています。何かのアトラクションに出演するのかな、と思っていたら違うんです。
その衣装を着て、アイスダンスショーを見るだけ。つまり、ショーの間、身も心もアナとエルサになり切るということなのでしょう。
時代ですね。
地方ではご覧いただくことのできないアイスダンスショーを楽しんでいただいた後、最後はA子さんご指定の横浜中華街へ向かいました。
以前、B男さんが一人でいらしたときには裏通りの台湾料理店に入りましたが、本日はそういう訳にはいきません。A子さんに最も相応しい横浜中華街の老舗にご案内しました。
この店以外に行くところは考えられなかったので、話があった時にすぐに予約を入れておいたのです。
静かで落ち着いた雰囲気の中、絶品のふかひれスープに舌鼓を打ちました。
そこに仕事が早く引けたというので、今回結婚が決まった娘のD子ちゃんが吉祥寺から駆けつけてくれました。親子三人が揃って、和やかな団らんとなり、楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
さて、B男さん、A子さんが帰られ、今回撮影したビデオを編集しようと映像を見直していたとき、大失敗していたことに気付きました。
親子三人揃っているシーンを撮ってない!