[PR] 山と旅キャンペーン 「プチライトキーホルダー」プレゼント
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
王者は必ず敗れ、そして、新しい時代の扉が開かれます。東京国際女子マラソンで高橋尚子選手が敗れました。悲鳴に近い沿道の方々の応援も実りませんでした。積極的なレース展開を試みる姿勢を勇気というのか、それとも、無謀というのか、判断は分かれます。しかし、私は第三者の判断が
どうあれ、彼女と同じ姿勢を持ち続けたいと思います。
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<目次>
1.こんなことも出来る!? → 山と旅キャンペーン
2.先月のビデオ作品 → 「生徒のビデオレター」
3.ビデオ撮影上達の秘訣 → 第5回 演繹法・・・直列的表現
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1.こんなことも出来る!? → 山と旅キャンペーン
クリスマス・正月特別企画として、山と旅キャンペーンを行います。
「山」或いは「旅」に関連するテーマでビデオ作品編集サービス(デジカメ写真のビデオスライドショーを含む)をお申し込みいただいた方へ次の三大特典を準備いたしました。なお、キャンペーン期間は03年12月1日から04年1月15日までです。
(1) 「プチライトキーホルダー」をプレゼント
このキャンペーン期間中にお申し込みいただいた方にもれなく「プチライトキーホルダー」を差し上げます。
(2) デジカメ写真30枚以内のビデオスライドショーを10,000円で制作
通常、30枚の写真とテロップを入れたビデオスライドショーは29,800円です。よって、この期間中にお申し込みいただければ66%OFFになります。
(3) 「山」テーマの作品をOriginal Climbing Videoサイトにアップ
Original Climbing Video(http://www.originalcv.com/climbing)は世界70以上の国と地域からアクセスを受けている人気サイトです。「山」に関連するテーマで作品を公開ご希望の方はこのサイトにアップします。これにより、あなたの作品は世界中の人々からご覧になられるでしょう。
2.先月のビデオ作品
作品名「生徒のビデオレター」
撮影 栃木県 男性
作品時間 13分 (テープ録画時間 58分)
昨今、教師という職ほど難しいものはないと思う。不登校、学級崩壊、学力の低下等々、新聞紙上を賑わす言葉は、日本の将来を託する子供達は本当に大丈夫なのかと思ってしまうものばかりだ。
ここに紹介する作品はこのたびご結婚される先生のはなむけとして、生徒さん達が自ら演じたメッセージを先生に送るものだ。
メッセージを送るグループは二つある。ひとつは学力トップの予備校の生徒さん達、そして、もうひとつは普通の女子高の生徒さん達。
前者は話す言葉がカミソリのように切れる、これからの日本のトップとして嘱望される生徒さん達が作った放送仕立てのドラマだ。次から次へと話題を起草し、自らの演技でこなしてしまう様は小気味が良い。このすべてを1時間でやってしまったというから脱帽である。
後者はギャル語を話す今風の女子高生。字幕をつけないとおじさん達は何をしゃべっているのかがわからないのではないかと思う。
この両極端の生徒さん達双方から、先生の授業は「よい授業」と太鼓判を押された。学力の相当に違う生徒さん達それぞれからそれを言わせる背景には、教科力を挙げることも必要であるが、その前に教科を通じて論理的思考を教え、そして、生徒さん達に「生きる力」を教えようとするひとりの先生の強い生き方があるように思えた。
3.ビデオ撮影上達の秘訣
第5回 演繹法・・・直列的表現
前々回は「わかりやすいシーンの組み立てとは?」という内容で、「人類共通のロジックを映像に応用することができないか」について挑戦してみようということを述べました。そして、そのロジックとして、帰納法と演繹法を選びました。前回は帰納法について述べましたので、今回は演繹法について述べます。
演繹法とは、意義を敷衍して述べる方法と広辞苑に書いてあります。ますますわからなくなってきたので次の説明に進みます。前提された命題から経験にたよらず論理の規則に従って必然的な結論を導き出す思考の手続き、そして、三段論法はその代表的なもの、とあります。では、その代表的な三段論法の例として次のようなものが挙げられています。
松は植物なり。植物は生物なり。故に、松は生物なり。
つまり、記号で書くとA=B、B=C、よって、A=C。
ここで、論理の組み立てを少し長くしてみると、A=B、B=C、C=D、D=E、よって、A=Eというようにも書けます。つまり、これを表現形態としてみると直列的な表現といえます。
しかしながら、これをそのままビデオ撮影の世界に応用しようとしても、まだしっくりしません。そこで、上記で=と書いているところを→に置き換えて、フローとしてみたらどうなるでしょう。
A→B、B→C、C→D、D→E、よって、A→E。
これならば、撮影の世界でも応用できそうです。
例として、4人家族を撮影する場合を考えてみましょう。
お父さんから撮り始めパンをしてお母さんを撮ります。次に、お母さんからパンをしておばあちゃんを撮り、そして、最後に、おばあちゃんからパンをして息子さんを撮ります。
この一連の映像で、視聴者は何を感じるでしょうか。家族の構成も意識するでしょうが、それよりも、お父さんから始まり息子さんに行くまでの一連の導線が気になるはずです。そして、導線を最後に渡された息子さんが次に何かをしてくれるのではないか、と期待します。
もっと具体的に馴染みのあるシーンでは次のようなものがあります。
通行人Aは歩いている途中で通行人Bと交差します。カメラは通行人Bを追います。通行人Bは道路を渡ってこちらに来て、そこで通行人Cと交差します。カメラは今後は通行人Cを追います。通行人Cはそのまま店のドアをバンと叩いて、店の中に入ってきます。そして、通行人Cの顔をクローズアップ。通行人Cは主役でした。
この一連のフローを「誘導」と言います。
「映像編集とは何か」という問いに、ずばり「視線の的確な誘導である」と言い切る映像編集者もいるくらい、これは重要な表現です。
また、前回、ビデオには空間だけではなく、時間というものを表現できる特長があると述べました。今回の直列的な表現形態の中での時間表現とはどういうものでしょうか。
では、時間を意識した4人家族の例題を見てみましょう。
お父さんはこちらを向いています。目が急に動きました。そこでカメラをお母さんに移します。お母さんは後ろを向こうとしています。次にカメラをおばあちゃんに移します。後ろを向いたおばあちゃんは何かを指差そうとしています。最後にカメラを息子さんに移します。後ろを向いている息子さん
は「あー」と大声を出しました。
この一連のシーンで何がわかるでしょうか。何か重大な事件が4人同時進行で起こっていることに気付きます。前の例題(空間表現)では最後の息子さんに誘導されましたが、今回は最後に映される息子さんよりも4人全員に何かが起こったということの方が重要です。でも、それは今の段階ではわからず、次に出るシーンに全体を誘導しているということになります。
前回と同様にこれらの表現に名前をつけておきたいと思います。前者の例を空間直列表現、後者の例を時間直列表現と名付けておきましょう。
もともと直列表現の中にフローが含まれていますので、厳密な意味で空間、時間を区別することは難しいと思いますが、ここで空間とはより空間に重点をおいた表現、時間とはより時間に重点をおいた表現とご理解ください。
次回は空間並列表現、時間並列表現、空間直列表現、時間直列表現のそれぞれの特長を整理した上で、ビデオ撮影を始める前の心の準備について述べたいと思います。
では、次回をお楽しみに。
<参考文献> 広辞苑(岩波書店)、映像編集の秘訣(玄光社MOOK)