[ビギナーのための3大テクニック] その2 シーン・チェンジはシーンとする
オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
栃木県足利市の松田川ダムに巨大壁画出現! ドイツ人アーティストが高圧洗浄機のみを使って「エコ・アート」するイベントに、撮影スタッフのひとりとして参加しました。ダムに描かれた作品「花ざかり」は見事です。
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<目次>
1.[ビギナーのための3大テクニック] その2 シーン・チェンジはシーンとする
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 → 「Jeffs World」
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1.[ビギナーのための3大テクニック] その2 シーン・チェンジはシーンとする
ビデオカメラを買ったばかりの皆さんに、これだけはまず知ってほしい3つのテクニックの第2回目です。
今回のテーマは「シーン・チェンジはシーンとする」です。
第1回目のテーマは「動画は動いてはいけない」でした。その中で、撮影の基本はビデオカメラを固定して撮るというお話をしました。
さて、ここで、実際に撮影をしてみましょう。三脚を使ってビデオカメラを固定します。被写体にカメラを合わせ、ズームボタンやワイドボタンを使って絵の構成を決めます。そして、絵の構成が決まったら、録画ボタンをONにして、被写体の撮影を開始します。
被写体が何か演技をしたり、話をしたり、面白いことを演じてくれているときはずっとその被写体にカメラを向けて追っていればいいでしょう。
被写体の演技が終了したとき、皆さんはどうしますか。そうです。録画ボタンをOFFにして録画を終えます。
そして、次のシーンの撮影準備に入ります。次は違う被写体にカメラを向ける、或いは、同じ被写体でも寄ったり(ズームボタンを押す)、引いたり(ワイドボタンを押す)して、次のシーンの絵の構成を決めます。そして、決まれば、再び録画ボタンを押して録画開始です。
このなんとも当たり前のようなことが、ビギナーの方にはほとんど出来ていません。
上のことをもう一度整理してみましょう。
撮影準備(カメラを振り、ワイド・ズームボタンを使って絵の構成を決める)→ 録画(録画ボタンをONにして撮影し、終了するときは録画ボタンをOFFにする) → 撮影準備 → 録画 → 撮影準備 → 録画 → ・・・・
ビギナーの方は何ができていないかというと、この撮影準備と録画の区別ができていないのです。撮影準備のときも録画ボタンをONにしたままだということです。ですから、不必要な撮影準備の映像も記録に残ってしまいます。
この撮影準備の映像というのは急激なズームやカメラを振るシーンが入っていますので、視聴者にとっては最悪で、気分が悪くなってしまうのです。
撮影の基本のその2は、必要なものだけ撮り、必要でないものは決して撮らない、ということです。
シーン・チェンジ(撮影準備のとき)はシーンとする(録画ボタンをOFFにして静かにする)
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名「Jeffs World」
編集 Original CV 制作 石田哲也 様
作品時間 84分
米国から帰ってきて、米国で撮影したテープの編集に取り掛かったが、行き詰ってしまった。作家なら、筆が止まる、という状態だ。
米国に出発する前に頭に描いたストーリーは、ヨセミテのビッグウォールの完登を狙うので、クライマーがそれに向けて準備し、そして、見事に目的を完遂。最後に、握手しているシーンで幕を閉じる、というものだった。
ところが撮影したものは、2週間付きっきりでアテンドしてくれたジェフのクライミングシーンが主体。また、ジェフの紹介で、ヨセミテだけではなく、ティック・ロック、ジョシュアトリー、マリブ・クリーク、デビルス・パンチボウルなど景色の美しいところでの撮影も多かった。
編集は当初の予定通り、ヨセミテに絞り、他のシーンをカットするというにはあまりにもったいない。かといって、それらのシーンを採用すると作品としてのまとまりがなくなる。
編集の糸口が見出せないまま、ひと月が経ってしまった。
ある時、「この作品が完成した暁には、誰が喜ぶだろうか?」とふと思った。
出演している当事者が喜ぶのは当たり前だから、その次に喜ぶのは誰かということになる。
その時、ジェフのお父様の顔が頭によぎったのである。これだ!!
撮影したものはジェフのクライミングシーンばかりでなく、ライフスタイルにも及んでいる。だから、ジェフという一人の人間に焦点を当てても十分に作品になる。
ジェフのお父様にもわかりやすくするために、英語でナレーションを入れることにした。「私たちはビッグウォールを登るために渡米した。しかし、そこで見たものは『Jeffs World』だった。」 この展開で、制作者である石田さんに英語のナレーション台本を書いていただいた。そして、出来上がったナレーション
台本は大変素晴らしく、作品をぐっと引き締めた。
この作品によって、自分が目指しているものに一歩近づけたように感じた。「個人向ビデオ編集サービス」の「個人向」とは、「ひとりの人のために」という意味がある。ジェフのお父様のための作品。それで十分ではないか。
この作品のオープニング映像はこちら。
<<制作者のご友人のご感想>>
ところでやっとDVDを拝見しました。めっちゃ感動しました。すごいですね~!?
私の好きな造りで構成、音楽やカメラの写しかた等どれも市販のものと同等以上だと思います! やってみたくもなりましたよ~。