[ビギナーのための3大テクニック] その3 パンはパッとふるな
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
凄まじい雨です。事あらばすべて、地球温暖化のせいにしますが、原因はともあれ、皆さん、十分にお気をつけて。
----------------------------------
<目次>
1.[ビギナーのための3大テクニック] その3 パンはパッとふるな
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 → 「映像資料」
----------------------------------
1.[ビギナーのための3大テクニック] その3 パンはパッとふるな
ビデオカメラを買ったばかりの皆さんに、これだけはまず知ってほしい3つのテクニックの第3回目です。
今回のテーマは「パンはパッとふるな」です。
第1回目のテーマは「動画は動いてはいけない」でした。その中で、撮影の基本はビデオカメラを固定して撮るというお話をしました。
そして、第2回目のテーマは「シーン・チェンジはシーンとする」でした。
撮影準備のときは録画ボタンをOFFにし、ズーム・ワイドボタンを使って、次の録画のための絵の構成を決めるというお話をしました。
この第1回目と第2回目のテーマが撮影の基本中の基本です。
さて、今回はビデオカメラを買ったら誰もが使いたいと思う「パン」について説明します。
パンとはビデオカメラをA地点からB地点まで振ることをいいます。つまり、視聴者の目線をA地点からB地点に誘導することです。ということはB地点に何か視聴者に知らせたい重要なものがあるからパンを行うわけです。
気持ち的に、A地点からB地点へビデオカメラを振っているとき、「来るぞ、来るぞ、来るぞ。ほーら、来た。」という間合いがあればいっそう引き立ちます。
一方、もし、B地点に重要なものがなかったら、どうでしょうか。来るぞ、来るぞと期待させておいて、B地点に来たら、何もない! 視聴者の失望は余りあるものがあります。
つまり、パンは視聴者の目線を誘導するもっとも効果的な面をもちながら、もし、失敗すれば視聴者の落胆も大きいという両刃の剣なのです。失敗は許されません。
実際に録画を始める前に、A地点からB地点まで試しに何度もビデオカメラを振ってみて、感触を確かめておくことが必須となります。
「あれれ、ちょっと待って! パンとはビデオカメラを振ることなので、第1回目のテーマと矛盾するんじゃないですか?」
まさにその通りです。あっさり兜を脱ぎます。
でも、こういう具合にご理解下さい。第1回目と第2回目のテーマが基本中の基本で、作品全体の8-9割を占めます。そして、たまにこの3回目のテーマとなるパンを使うと作品としての効果が上がります。
「パンはパッとふるな。」 おわかりいただけましたでしょうか。
3つのテーマの説明が終わりました。これをきちんとできるようになれば、お子様のパパへの評価はAからBに変わるでしょう。
評価A「パパのビデオ、気持ち悪ーーーい。」
評価B「パパのビデオ、面白ーーーい。」
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名「映像資料」
編集 Original CV 制作 神奈川県男性
作品時間 4分
今回はちょっと異色の作品をご紹介しましょう。
医療機器の内視鏡で撮影した映像です。学会で発表するための映像資料として編集を依頼されました。
私は医療の専門用語を知りませんが、映像は、異常部位の発見と観察、そして、異常部位の切除と摘出、人工部品の装着といった内容でした。
医療機器の進化は目を見張るものがあり、率直に驚きました。
また一方で、映像自体がデータ化していると感じます。昔はデータ分析といえば、何かを数値化しそれをグラフに表し分析するというものでした。しかし、今は映像自体をパターン認識化し、データベースにしているように思います。
技術の進歩は凄まじい。21世紀も激動する技術進化の時代だと思わざるを得ません。