[失速する市販ビデオカメラ] (6)ビデオ編集というハードル
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
3日早朝、タイから帰国すると、成田の気温は1℃。温度差が30度も
あるとさすがに体に応えます。
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<目次>
1.[失速する市販ビデオカメラ] (6)ビデオ編集というハードル
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 → 「***の還暦を祝う会」
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1.[失速する市販ビデオカメラ] (6)ビデオ編集というハードル
ビデオカメラで撮影した映像を第三者に見せて喜んでいただくためにはビデオ編集を行って、ビデオ作品を作る必要がある。
では、ビデオ編集というものは簡単にできるものなのであろうか。
最近のビデオカメラはHDDタイプやメモリタイプが主流となっており、テープタイプは極めて少なくなってきた。HDDタイプやメモリタイプは撮影したカットを入れ替えたり、不要なカットは即座に消去したりできるので簡単なビデオ編集はやり易くなっている。
しかし、第三者に見せて喜んでいただくためには、ひとつひとつのカットのIN点、OUT点を指定してトリミングし、起承転結を十分に考えてカットの並べ替えなどを行わないと良い作品にならない。そして、最後に、タイトル、テロップ、BGM音楽などを挿入するのだ。
やはり、良い作品は高度なビデオ編集が必要なのである。そして、この作業は時間をかけて地道にコツコツとやっていくしかない。何かのソフトに入れるとぱっとビデオ作品ができるというものではないのだ。
私の友人にもPCに詳しい方がおり、ビデオ編集ソフトを使ってビデオ編集を行っている。しかし、ビデオ作品として完成したものをひとつ目は拝見したが、なかなか二つ目のビデオ作品を拝見しない。話を聞くと、ビデオ編集を行う時間がないそうだ。お子様を撮影した映像や家族旅行を撮影した映像は溜まる一方で、全然ビデオ編集が追いつかないそうだ。
ビデオ編集というものは、ビデオ編集ソフトを使いこなすことが難しいのではない。ひとつひとつのカットをトリミングし、並べ替えるなどの地道な作業が大変なのである。そして、それを起承転結にまとめるには、かなりのセンスが必要である。
私がサラリーマンのとき、クライミングのひとつのビデオ作品を作るために、毎朝5時前に起き、会社へ出勤する前の2時間をビデオ編集に充てた。そして、そのビデオ作品が出来上がるまでに2ヶ月はかかったのだ。
つまり、ビデオ編集は地道な作業を厭わず、相当に好きな方でないと続かない。
私はビデオカメラを買ったすべての方々にこの努力を無理強いせずとも、ビデオ作品を手にすることはできないものかと思うのである。
ーーー 次回につづく ---
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名「***の還暦を祝う会」
制作 神奈川県男性
作品時間 71分
都内のある優雅なホテルに、三々五々、人が集まってきた。この日は**先生の還暦を祝う会が催されるのである。
開会のことば、乾杯が終わると、早速、多くの教え子が先生のところへお祝いのことばを述べにやってきた。卒業してから何年もご無沙汰している方も多い。しかし、この日のお祝いのために、遠くから掛け参じた方もさらに多いのである。
**先生は教え子のお一人お一人と固い握手をして、それぞれの教え子の近況を聞いた。教え子たちは研究した分野をそのまま活かしている方もいれば、新しい分野を開拓されている方もいる。教え子たちが育ち、また、その教え子が次の世代の人材を育てている姿に、**先生は感慨深いものがあろう。
当初、**先生はこの会を催すことに躊躇されていたとのことだ。しかし、この日が来てみると、やはり、開催していただいて良かったとおっしゃる。
**先生は次のように述べた。
「皆さんにここ(**先生の研究室)を使っていただければよいと思います。ここから世界に繋がっているのですから。そして、この催しが皆さんの横の糸だけではなく、縦の糸も繋がっていくようになれば大変ありがたいと思います。」
**先生のお人柄とその教えを慕う後輩達の長い長いDNA連鎖が、これからもずーっと伸びていくように思う。