[失速する市販ビデオカメラ] (9)新たなブームへの助走
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
先月、久しぶりに韓国へ行って来ました。地方では土地勘のない私たちにバスの運転手さんなどが親切に教えてくれ、その何気ない仕草に、心温まるものを感じました。
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<目次>
1.[失速する市販ビデオカメラ] (9)新たなブームへの助走
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 → 「Chim Dong Dong, Katsuyama 2009」
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1.[失速する市販ビデオカメラ] (9)新たなブームへの助走
長々と書いてきたこのテーマも今回で終わりにしようと思う。と言うのも最近のビデオカメラの進化の方向が少し良くなってきていると感じるからだ。
その主な理由を三つ挙げる。
(1) 市販用ビデオカメラのハイビジョンフォーマットがAVCHDで固まり、それに対応してキャプチャーボード、編集ソフトなどが出揃い始めたこと。
(2) 記録方式がメモリーカードタイプのものが出始めたこと。(私はPCのHDDクラッシュに散々泣かされたので、HDD記録方式のビデオカメラは決して買いたくない。)また、メモリーカードであればテープと同様に素材の可搬性もよい。
(3) マニュアル操作ができる市販用ビデオカメラも出てきたこと。
そして、ビデオカメラが再びブームとなるための必要条件を二つ挙げる。
(1) 三脚を使うなど、ビデオカメラは固定して撮影することが基本であるということの認知。つまり、映像の質を上げること。撮影したものが手ぶれで見るに耐えないものであればビデオカメラで撮りたくなくなる。(手ぶれ補正機能は年々よくなってきているが絶対ではない。逆に、手ぶれ補正機能が付いているから、何をやっても良いという過信の方が怖い。)
(2) 個人用ビデオ編集サービス業者の増加。編集ソフトもいろいろなものが発売されており、一般の方でもPCでビデオ編集ができる環境は整いつつある。しかし、ビデオ編集はひとつひとつのカットをトリミングするなどの地道な作業がベース。忙しいサラリーマンの皆さんが短時間で良い作品を創作する
ことは容易ではない。
ブームというのは突然やってくる。2011年のアナログ放送終了と共に、新しい映像の接し方が現れてもおかしくはない。そのブームの下地は着々と整いつつある。
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名「Chim Dong Dong, Katsuyama 2009」
制作 FTG
作品時間 80分
沖縄県名護市に、50世帯ほどが暮らしている勝山という小さな集落がある。
ここに暮らす人たちは、毎年3月に「勝山シークヮーサー花香り祭り」を開催する。つまり、村おこしなのである。今年で第5回目を迎え、入場者はここに暮らす人たちの30倍の人がやってくるという。
この勝山の宝は、険しい山、シークヮーサー、ヒージャー(やぎ)の3つである。今年の祭りの入場料は300円であったが、最後にハズレ無しの抽選会が行なわれた。1等はなんとヒージャー(やぎ)なのだ。当たったらどうしよう、という嬉しいような不安がよぎったが・・・。
私はFTGさんに誘われて、昨年に引き続き2度目の参加だった。クライミング(岩登り)に興味のある方にクライミングの体験をしていただくなど、多少のお手伝いをさせていただいた。
地方と言えば、不景気の中で疲弊しているというイメージがあるが、ここ勝山はそんなことを感じさせない。逆に、自然の恵みの中でたくましく生きる姿に、こちらの方が活性化エネルギーをもらう。
地方の活性化こそが、日本経済再生の鍵なのだと感じずにはおられない。
オープニングの映像はこちら。
沖縄「勝山シークヮーサー花香り祭り」とクライミング 2009の旅行記はこちら。