[撮影四方山話] 時計と寛ぎの時間
- オリジナル・シー・ヴイ代表の末次です。
ここ数日の寒さで、近くの公園の池がすべて氷ってしまい、飛来していた鴨も他の場所へ避難したようです。
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<目次>
1.[撮影四方山話] 時計と寛ぎの時間
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品 →「あるクライミングの一日」
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1.[撮影四方山話] 時計と寛ぎの時間
私たち日本人は時計を好むようです。どこのご家庭に伺っても、居間には柱時計や壁掛け時計、或いは、置き時計があります。という私の部屋にも壁掛け時計があり、それが電波時計となっているので、0.1秒も狂うことがありません。日本人は時間に厳格と言ってしまえば、その通りなのでしょう。
ところが、カナダの友人宅に招かれたとき、どこのご家庭の居間にも柱時計や壁掛け時計、或いは、置き時計が無いのです。だからといって、彼らが待ち合わせ時刻に遅れるというような時間にルーズだということではありません。
なぜなのでしょう。文化の違いと言ってしまえばそれまでです。また、その理由を彼らに聞いたわけではありませんので、真意はわかりません。
ただ何となく感じるのは、彼らの居間に招かれたら時間を忘れてゆっくりとくつろいで欲しいという彼らの気持ちです。だから、その空間には時計など必要ないと・・・。
時には、時計の無い空間でゆったりと過ごす心の余裕も必要なのかもしれません。
2.先月のイチオシ!! ビデオ作品
作品名「あるクライミングの一日」
制作 神奈川県男性
作品時間 14分
数年も前から、ご自身のクライミング・シーンを撮影して欲しいと依頼されていました。そして、先日、漸くそれを完了しました。
私は、ご自身のクライミング・シーンだけでビデオ作品を作ることは素晴らしいことだと思います。この作品こそがその方のステータスだと信じています。
大きな家を持っているとか、舶来車を持っているとか、なんとかの肩書きがあるとか言っても、今やそれがステータスと言えるのでしょうか。それよりもご自身の生き方を真摯に見つめ、ご自身の生きた軌跡を残すことの方がステータスとしての価値はあると思います。
実を言うと、撮影するとき、周りの方から「自分の葬式のときに流すビデオを作ってるんでしょう」と揶揄されていました。その方も「そうだよ」と笑い流していましたが・・・。
人は必ず死にます。しかし、多くの人は、明日もまた今日と同じように来るものと思い、今日何かを残そうとはしません。また次の機会にと思っているのです。そして、その機会はどんどんと失われていく・・・。その事実を凝視しようとしないのです。
私はご自身を撮影して欲しいという方がこれからもっともっと増えていって欲しいと思います。一度しかない人生。しっかりと残すことも必要なのではないでしょうか。