作品名「A Gift from *** and *** - Wedding in Guam -」
制作 福岡県女性
作品時間 65分- 2月7日、新郎新婦とそのご兄弟は東京から、そして、そのご両親と90歳のおばあ様を含むご両家のご家族は福岡からグアムに向かって出発しました。
新郎側のご家族にとっては3世代全員が一同に会するということで8年ぶりのことだそうです。
8日以降東京では大雪が降り、欠航便が相次ぎましたので、海外へ飛べなくなった皆様には申し訳ありませんが、私たちはラッキーでした。
グアムの予定は8日が観光、9日に結婚式、10日に帰国というスケジュール。
さて、今回、私が依頼されていることはご両家の旅の模様全体を映像として記録に残しておくことです。結婚式自体はすでに現地の映像スタッフが撮ることになっていますので、私の出番はないということでした。
当初、最も華やかな結婚式を撮影しなくてよいということですので、カメラマンとしては何かしら盛り上がりに欠けるような気分だったことは否めません。
しかし、現地へ入ってみたら、そんな考えは一変しました。やはり、海外へ出るということは非日常なのです。グアムに着いた途端に味わう生暖かい空気。上着を脱ぐと爽やかな風が肌をすり抜けていき、屋外へ出ると南国の強烈な日差しに純色の花、海、空が眩しすぎるほどに映えています。
そして、ご両家のご家族の皆様も非日常の世界に入りましたので、日本では決して見せたことのないような底抜けに明るい笑顔がそこにありました。90歳のおばあ様もお孫さんに手を引かれながらも大変陽気な表情です。
南国の強烈なコントラストを持つ自然の中に、底抜けに明るいご家族の皆様の笑顔。これだけで十分に映像に残す価値があります。
そして、そこで結婚式が行われるのですから、これ以上に幸せな空間や時間がどこにあるでしょうか。
まさに、They are in a state of euphoria.
カメラマンの私はご両家の皆様の会食、グアムのミニ観光ツアー、そして、ホテルのビーチで和やかに過ごす映像を撮りました。そして、いよいよ結婚式とその披露宴を迎えました。
結婚式自体は現地の映像スタッフが撮りますが、その前後のご両家の皆様が控室で待機されているところからカメラを回しました。控室と言っても四方を壁に囲まれた部屋の中にいるわけではありません。ビーチに面した一方は高い天井から左右に広くガラス張りになっていますので、サンゴに輝くベルデマーレな海のさざ波が遠くまで見えます。
サーフボードに乗って、パドルを漕ぐ地元の親子が右に行ったかと思えば、また、犬をサーフボードに乗せた若者が左へとパドルを漕いでいきます。
悠久な大自然を背景にして、白い十字架の下に牧師様の低く響く声で結婚式がしめやかにとり行われました。
続いて行われる披露宴はご両家の皆様だけの会食ですが、こじんまりとした和やかな雰囲気の中で進められました。
最後に新郎のお父様から謝辞が述べられました。
「本来、この結婚式は新郎新婦を祝うためのものなのですが、逆に、両家の家族が一同に会し、同じ時間、同じ空間を幸せに過ごせたのは新郎新婦の企画のお蔭であり、本当に感謝します。」
偽りなく、そこに居合わせたすべての皆様の気持ちを代弁しました。そして、いつも毅然と座っていた90歳のおばあ様の目にうっすらと光るものが見えました。
このビデオ作品のタイトル通りに、このグアムの結婚式は新郎新婦からご両家のご家族の皆様に送る素晴らしいギフトでした。 - メールマガジン No. 127 2014-03-01