作品名 「平成27年合唱コンクール ***中学校」
制作 ***中学校PTA
作品時間 151分- 2年生の最優秀賞を獲得したクラスの生徒の代表は今から歌う曲を次のように紹介しました。
「僕たちが生まれた2001年はアメリカで同時多発テロが起きました。その後、2003年はイラク戦争が開戦。世界中に不安が巻き起こる中でこの『ヒカリ』という曲が誕生しました。
前半は暗く、寂しく、悲しい曲調ですが、後半は前向きに走り出したかのように、明るく転調するところが特徴です。
そんな僕たちがこれから切り開いていく戦争の無い、明るい未来をイメージして、心を込めて歌います。」
重い、腹に沁みわたるようなフォルテの和音がピアノから叩き出されました。そして、合唱が始まります。
「枯れた大地に独り
闇を恐れ光を求める
大地も空も闇に覆われた孤独
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
目に見えない神に
何もかも祈れば願いはかなうのか
・・・・・・・・・・・・・・・
もしも 花々が咲き乱れ蝶達は舞い
木々が風に揺れ鳥たちは歌う
そんな世界がかえってきたら
・・・・・・・・・・・・・・・
この小さな思い
守り続けると今誓おう
ぬくもりと光あふれる地球(ほし)に生きる
そのために」
混成3部合唱で歌い切った生徒たちの顔は輝いているというより、神々しく見えました。
私は改めて思い知らされました。この生徒たちも現代という時代に生きているのだと・・・。
そして、その現代と言う時代を肌で感じ、自ら想い、そして何を行動し、表現すればよいかを模索し続けているのだと・・・。
そのように考えると、「合唱コンクール」自体が彼らにとって、彼らの心の叫びを表現する場なのでしょう。
この会場に押し寄せ、隙間なく坐している視聴者の皆さんに、彼らの心から訴えかけてくる歌はどのように響くのでしょうか。失いかけている自らの心の明かりを灯すことになるのでは・・・。 - メールマガジン No. 149 2016-01-01