作品名 「平成27年度そつえんしきとおもいで」
制作 東京都***保育園
作品時間 148分- 長い歴史があり、時代に先駆けて新しい仕組みやカリキュラムを作り、そして、充実したスタッフがいるこの保育園だからこそ出来ることに違いありません。
保育園で行われるすべての行事をスタッフがビデオカメラで撮影しているのです。
春の入園式、遠足。夏のとうもろこし狩り。秋の運動会。そして、冬のクリスマス会と卒園式などなど。
それらの映像データは定期的に私のところへ送られてきます。
そして、最後の卒園式が終わったところで、それらをすべてまとめて1枚のDVDに仕上げます。
平成27年度の映像データは約7時間。仕上がったビデオ作品の時間は2時間28分。
もちろん、このDVDは卒園児のおひとりおひとりに保育園の想い出のプレゼントとして配られるのですが、もう一方でこのDVDはこの保育園としての貴重な映像保育記録でもあります。
私が編集を担当するようになってから4年が経ちました。これが今後20年、50年と続いていったとしたら、これはとんでもない貴重な記録になるに違いありません。日本を代表する、いや、世界を代表する映像保育記録となるはずです。
この歴史の長い保育園を支えて下さっているのは言うまでもなくそこに園児を預けて下さっている保護者の皆さまです。皆さまの揺るぎなき信用こそがこの保育園の財産だと言えます。
卒園式で謝辞を述べられた保護者の代表の方の言葉からもそれはひしひしと伝わって来ます。
「・・・・・・・・・。卒園の日を迎え、初めて保育園にお預けした頃のことを懐かしく思います。
初めて、親元を離れて集団生活を送り始め、不安で泣いてばかりいた子供たち。
泣き止まぬ我が子を前に、後ろ髪を引かれる思いでも仕事に行かねばならず涙したこと。
初めての育児に戸惑い、仕事と家庭の両立に自信を無くしかけていたこと。
こんな親子の不安な気持ちを吹き飛ばしてくれたのはすぐに名前を覚えて下さり、子供の目線で話しかけて下さる園長先生を始め、先生方の明るい笑顔と心遣いでした。
・・・・・・・・・・。このような先生方のいらっしゃる***保育園は私にとってとても楽しく、居心地が良く、上の子から数えて14年間もお世話になりました。
・・・・・・・・・・・。様々な行事を通して、お友達との接し方、我慢をすること、そして、つまづいても自分で立ち上がる強ささえも教えていただきました。
・・・・・・・・・。
無事に生まれて来てくれてありがとうと思っていた子供達が今では「先生、ありがとう」と言えるまでに成長したことが何よりも嬉しく思います。
・・・・・・・・。」
そして、卒園式当日、主役である卒園児たちは胸を張って最後の曲を歌いました。
たくさんの毎日をここで過ごしてきたね。
苦しいことも悲しいこともきっと忘れない。
たくさんの友達とここで遊んできたね。
水遊びも雪だるまもずっと忘れない。
さよなら僕たちの保育園、僕たちの遊んだ庭。
この次遊びに来るときはランドセルの一年生。
・・・・・・・・・。 - メールマガジン No. 153 2016-05-01