作品名 「登山者に役立つ膝の痛み・トラブルの予防と対処」
制作 日本山岳会医療委員会
時間 114分- 2月16日、千駄ヶ谷の東京体育館で、日本山岳会医療委員会主催の講演会「登山者に役立つ膝の痛み・トラブルの予防と対処」が開催されました。
定員100名で募集と伺いましたが、その日の参加者は120名を超える超満員。遠くからお越しになっている方も多数いらっしゃるとのことで、いかに多くの登山者が膝に悩みを抱えているのかがわかります。
講師は聖マリアンナ医科大学の小林哲士先生です。
ズバリ、小林先生のお話は懇切丁寧でわかりやすい!
まず、膝の構造を図で見せ、視聴者に最低限知っておいて欲しい各部の名称を説明していきます。
大腿骨、脛骨
前十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯、半月板
膝蓋下脂肪体、鵞足、腸脛靭帯、大腿四頭筋腱
そして、痛いところはどこなのか?大きく分けて、関節内のトラブルなのか、関節外のトラブルなのか。
それぞれを場合分けをして、そのトラブルのひとつひとつの原因と対処方法・予防方法を紐解いていくわけです。
痛い原因が何であるのかを正しく分析出来ていれば、解決策はおのずと決まります。複雑な場合もあるのでしょうが、それが発症する仕組みを理解出来れば答えは出てくるわけです。
その原因によっては歩き方ひとつを注意するだけで解決するような膝の痛みもあるとのこと。目から鱗です。
一番大切なところは原因の正しい分析ですが、これは素人のにわか判断では難しいと思いました。本当に多種多様なケースがあるので、そこは専門の先生と相談しながら、進めていった方が良さそうです。
最後に、視聴者の皆さんと質疑応答に入りました。ここで質問されたほとんどの方が実際に膝の故障で手術をされたという方ばかり。それも多種多様なケースがあって、対処方法も多岐にわたります。
それを小林先生はジグソーパズルを解くように、この場合はこう、その場合はそうと明快に回答していきます。視聴者に不安を抱かせるような要素は出来る限り排除するというような気配りがあってのことだと思います。
講演が終わり、閉会のことばで、日本山岳会医療委員会の浜口委員長からあいさつされました。
「・・・本日はいかに膝をいたわりながら、山を楽しむかというお話を聞けました。
会場の方からも膝の悩みを解く方法を、医療相談のお金を払わずに聞けたということは本日の最大のベネフィットではなかったかと思います。
これからも膝をいたわりながら、山登りを楽しんで下さい。以上です。」
パチパチパチパチ・・・・・。 - メールマガジン No. 163 2017-03-01