作品名「2004年の夏」
撮影 Original CV 制作・著作 福岡県 女性
作品時間 18分 (テープ録画時間 40分)- この作品は「2000年の夏」に続く、姉妹作品である。といっても型にはまったものではなく、その夏に家族や親族を撮ったものを編集したものである。
しかし、そのちょっとしたシーンが年月を経れば、思い出深い、かけがえのない宝物となっていく。
「2000年の夏」では、父が病に倒れ、病院へ見舞いに行くところから始まる。ベッドで父と交わす一言一言はたわいもないものだけれども、その懐かしい声は耳から離れない。久しぶりに帰った故郷は昔ほどの活気はなく町全体がひなびている。ただ、油蝉の声だけは今も昔も変わりないものだ。
そして、「2004年の夏」。父は2年前に亡くなり既にこの世にいない。母と甥は絵を書くための花を求めてドライブに出かける。門司のめかり公園に立ち、壇ノ浦を見ながら新平家物語を語り合う。子供達はどんどん大きくなる。時代が新しく成長していく者たちに少しずつ受け渡されようとしている。
次に創るであろう「2008年の夏」ではどのように変わっているであろうか。21世紀の初頭を生きる一家族の物語は記録となって残っていく。 - メールマガジン No. 17 2004-12-01