作品名「あるクライミングの一日」
制作 神奈川県男性
作品時間 14分- 数年も前から、ご自身のクライミング・シーンを撮影して欲しいと依頼されていました。そして、先日、漸くそれを完了しました。
私は、ご自身のクライミング・シーンだけでビデオ作品を作ることは素晴らしいことだと思います。この作品こそがその方のステータスだと信じています。
大きな家を持っているとか、舶来車を持っているとか、なんとかの肩書きがあるとか言っても、今やそれがステータスと言えるのでしょうか。それよりもご自身の生き方を真摯に見つめ、ご自身の生きた軌跡を残すことの方がステータスとしての価値はあると思います。
実を言うと、撮影するとき、周りの方から「自分の葬式のときに流すビデオを作ってるんでしょう」と揶揄されていました。その方も「そうだよ」と笑い流していましたが・・・。
人は必ず死にます。しかし、多くの人は、明日もまた今日と同じように来るものと思い、今日何かを残そうとはしません。また次の機会にと思っているのです。そして、その機会はどんどんと失われていく・・・。その事実を凝視しようとしないのです。
私はご自身を撮影して欲しいという方がこれからもっともっと増えていって欲しいと思います。一度しかない人生。しっかりと残すことも必要なのではないでしょうか。 - メールマガジン No. 90 2011-02-01